手抜きとんかつ
仕事を終えて、家に戻ると末っ子長女が先に夕飯の支度をしかけてくれていた。
本日の夕食メニューはとんかつだ。
生姜焼き用の豚肉を二枚重ねて、薄力粉に塩こしょうを入れて水でといものをからめて、パン粉をまぶす。そして揚げ焼きにするのだ。
卵をからめてパン粉をまぶす、それが正攻法なのはわかっている。
1人分、2人分ならそれでもいいが、未だに5人分を作らないといけない。調理はできるだけシンプルな方がいいい。卵はパス！
それでも十分美味しく食べられる。
長女が1パック分の豚肉を下準備中だった。パン粉をまぶしている。それで、自分も豚肉二枚貼り合わせて、水で溶いた小麦粉を両面にからめる。パン粉を広げたトレイの上に置く。
すると、長女がパン粉をまぶして、油をはったフライパンへ投入して、揚げ焼きを開始。こちらは用意した豚肉すべてに小麦粉をまぶせたので、キャベツを千切りにして、人数分のお皿にわける。長女と揚げ焼き担当を交代すると、長女は、すでに洗ってあったプチトマトをお皿にのせる。
再び、小麦粉をまぶした豚肉に、パン粉をまぶす。全ての豚肉にパン粉をまぶし終わったら、手を洗って、洗濯物を取ってきた。こちらが揚げ焼きをしている間、長女は洗濯物をたたんで仕分けする。
「これ、誰の」男物のパンツを上に上げる。
「それは、1番上の兄ちゃんの」
全部焼けたが誰も帰宅してこないので、二人先に食べる。
