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ご予約前の注意点

歯周病治療

歯周病治療の目標

病気を改善させて、これを可能な限り維持させること

歯周病は細菌が原因で発症する感染症です。従って、病気を治すためには、原因となっているばい菌たちを取り除く必要があります。
患者様それぞれ病気の状態が異なりますので、まず歯周病の検査を行って病気の状態を把握して診断します。そしてそれぞれの患者様の状態に応じて治療計画を立てます。
当医院では、患者様の歯周病を治療していくために、患者様が安心して治療を受けていただけるように、また検査結果、治療の内容、歯磨き指導の内容などがわかりやすいように丁寧に説明します。進行した歯周病は、お薬ひとつで簡単に治るものではありません。患者様にあった、適切な治療を行う必要があります。

まず不快な症状を除去します

腫れてる、痛い、噛めない、違和感がある、歯ぐきがイジイジする。それら不快な症状を取り除くことから始まります。
治療をおこなって病状の改善を計ります。

最終的な目標は病状の安定化、改善した歯ぐきの維持です

自分で可能な限り、複雑な歯の隅々まで徹底的に磨けること、そしてこれを確立することが歯周病を改善させるために必要です。

自覚症状として
・歯ぐきに腫れるような炎症のないこと
・痛みなく噛めること
・歯ブラシ、歯間ブラシなどによるブラッシングで出血のないこと

他覚症状として
・骨の吸収や歯周ポケットが今以上に進行しないようにすること

その結果として、自分自身の歯を長期間に渡って維持することが可能となります。

歯ぐきの状態の安定化のために

歯ぐきの修繕の為、強い精神力を高く維持すること。人というものはこれを苦手とします。

我々は治療と共に、お口の健康維持のために頑張ろうとするあなたを叱咤激励し「褒めそやし」「なだめすかし」「時には厳しく」
あなたのお口の健康に関わります。

歯周病専門医の想い

歯周病を気にしてホームページへ来られた方へ

私は長い間、吹田市にある大阪大学歯学部附属病院歯周科で診療をしてきました。
病院は北千里から歩くと20分ほどの場所にあり、通院するのに決して便利な場所ではありませんでした。それでも“歯周病”だからと来院される方が数多くいらっしゃいました。大学病院へわざわざ来られる方の理由は、近くであるいは行きつけで診てもらっていたが改善しない、あるいは歯周病の治療をしてもらえない、などでした。遠いけれども他に思いつくところもないので大学病院ならば、と意を決してやってこられました。
そのために病気が発症してかなりの年数が経過していることが多く、診療する側からすると、もう少し早い時期に、病気がこんなにも進行する前に診させてもらうことができれば、もうすこし何とかなったのに、という思いを持つことになるのでした。

歯周病は治療可能な病気です。とはいっても病気の末期ではやはり抜くという選択肢をとらざるを得ないことがしばしばあります。
歯周病を気にしておられるのであれば、まず検査を受けることをお勧めします。歯周病を専門としておられるところがよいと思います。もちろん当院でもOKです。行きつけのところがあっても構いません、遠慮する必要などありません、「セカンドオピニオンを聞きたい!」、で構いません。どなたも初めての診療所は緊張されるでしょうが、自分の健康のためですからちょっと勇気をだしましょう。検査を受けたからといって、そのまま治療を受けなければならないことはありません。検査結果の説明をします。治療の必要な場合はそれも説明します。

歯周病の治療を専門とする人間としては、多くの人が歯周病で悩むことになって欲しくないと思います。
理想は病気にならないように予防することです。病気が進行している場合は、治療が必要です。
すべての症例で完全な治癒がなされる訳ではありませんが、適切な処置を行えば多くの症例では病気を抑制し、改善が見込めます。歯周病を気にしておられる方は、まずはチェックだけでも受けられることをオススメします。特に20~30代ぐらいの方で、ご自身で歯周病かも、と思われる方は要注意です。
本当に歯周病なら、それは病気の進行がとっても早い!という可能性があります。

まずは思いを聞きます

医院としてはありがたいことに、遠方から来院してこられる方がおられます。近くではないために、電車を乗り継ぎ、あるいは車で来られます。大変恐縮します。そして、それだけで、そこには非常に強い思いがあるのをひしひしと感じます。
診療に来られた際、まずそのような”思い”を察することから始まります。多くを語る人、言葉少なな人、来院する具体的な理由は様々です。歯ぐきが腫れる、歯が揺れている、歯ぐきが気持ち悪くて仕方ない、歯ブラシの時にいつも血が出る、、、、等々。
そして、遠方から来られる方の具体的な訴えの背景には、「実は、歯医者さんが怖くて、行くのを躊躇していた」、「他院にかかっているがその方針や説明に納得できない」、「治療に通っているが、症状が改善せず治っていく気がしない」、「もうダメ、これ以上どうしようもないと言われたが、本当にダメなのか確認したい、他に方法がないか探したい」、「歯みがきするしかありません」、「歯周病がひどいから抜いてインプラント治療しましょう、とばかり勧める」、などの理由が横たわっている、、、、ように感じられることがあります。医療に携わるものとしては、状況によってはちょっと悲しくなる時があります。
全ての病気が何でも簡単に治せるわけではありません。全ての歯を抜かなくて済む、というわけでもありません。こんな状況なら、こうすればいいのに。こういう状況なら、限界はあるけれど、こういう対応が可能かもしれない、と思うことがあります。
遠方でも、通い続けられるのをみると、納得してもらえているのかな、役だっているのかな、と考えます。

歯周病治療を受ける際の心構え

あなた自身が受ける治療です。
納得のいく治療を受けましょう。

検査なくして診断などありえません。歯周病の検査を受けましょう。そして歯周病がどの程度かチェックしてもらいましょう。
通常は歯周ポケット診査、レントゲン撮影、プラーク(歯垢)のスコアなどの診査を行います。その診査結果をもとに診断します。
そして検査結果の説明を受けましょう。治療方針を決めてもらいましょう。症例ごとに治療の方針は当然ことなります。簡単な処置ですむ場合や手術まで必要な場合、歯を抜かなければならない場合など色々です。
歯周基本治療を受けましょう。歯周基本治療とは、口腔清掃指導、歯周病の原因となっている歯垢の除去あるいは歯垢を付きやすくしている環境を改善することです。超音波でお口の中全体のクリーニング方法は1度に全体をきれいにできるので有用ですが、歯周病が進行していると、その処置だけでは対応できません。歯周ポケット内の歯垢除去処置をうけましょう。この処置は歯の周囲を丁寧に1本ずつしなければならず、通常は何回かにわけておこないます。キュレットと呼ばれる器具を使います。

治療から予防へ

歯周病治療は「これでおしまい」ということはありません。残念ながら歯周病の進行を100%防ぐことは不可能なのです。
ですので、積極的な治療を受けた後も、定期的に受診することで、回復した歯ぐきを維持し、悪化や再発を可能な限り防ぐ必要があります。
歯周病を治すのに、ドクターや歯科衛生士だけでは治すことができません。歯周病にかかってしまった人自身の、病気や治療に対する理解と歯磨き指導を受けた際にそれを実行に移す「努力」と「実行力」が必要です。
いつもいつもベストな方法があればよいのですが、場合によっては長所短所を併せ持つ幾つかの方法から治療法を選択しなければならないことがあります。
その説明をよく聞いて治療法を選びましょう。患者さんにとって楽な方法が、医学的にそれが必ずしもベターではない場合もあり、また逆もあります。
そして、「治療」はこれを受ける人のために存在する、と思います。

どうして頑張らなければならないか
~歯を残し、歯周病の再発を防ぐために~

歯周病は非常に再発しやすい病気です。その理由の一つにはお口のばい菌をすべて排除することはできないからです。
そして、再発を予防するためには、メインテナンス(あるいはサポーティブペリオドンタルテラピー)という定期的な歯ぐきチェックやクリーニングなどの継続した治療が最も効果のあることが知られています。
したがって、病気の原因であるばい菌が取り付かないように、増えないように、ご自身でのケアが必要であることに加え、ドクターと衛生士による患者様のケアチェック・指導と、早期対応をおこなう継続した協力体制で、このことにより皆さんの歯、歯ぐき、骨を守ることになるのです。
歯周病にかかった人が、どんな状態の時に歯が失われやすいのか、あるいはどのような場合に再発しやすいのか、これまでに数多くの研究がなされています。その結果、年齢、喫煙、歯ぐきからの出血や上手く磨けているかなどがリスク因子となることが明らかとなっています。
ご自身の健康は、他力本願では守れません。自分自身のために、自分で頑張らないといけません。でも、一人だけで頑張るのではありません。我々もいます。

当院の治療方針

当医院では専門医が直接お話を聞いて検査をおこない治療方針をたてて、処置を行っています。

専門医の診療時間を原則45分単位として設定し(遠方の方やお仕事が忙しくなかなか予約できない場合余裕をもって時間をとることもあります)、多くの歯周病患者様を同時に診ることはありません。

患者様には可能な限り痛みのないように配慮しています。歯周ポケット内の歯垢除去などの痛みを伴いそうな処置の際には、表面麻酔をして注射の際の痛みを緩和した上で局所麻酔を行っています。

治療に通うかどうか迷っている、とりあえず検査だけ受けて相談をしたい、あるいはセカンドオピニオンを聞きたい、などご希望の方についても、相談を受け付けています。

歯科衛生士と協調して歯ブラシ指導や歯垢・歯石などの治療やメインテナンスもおこないます。

歯周病の治療は基本的に保険範囲内でおこなっています(再生治療手術などで一部保険の適用されないものがあります)。 治療にかかる費用について目安をお知らせいたします。

最後に、あたりまえのことですが、患者様の病気、歯周病を治すために治療を行います。

歯周病の分類

歯周病はいくつかのタイプに分類されます

歯肉病変

1.プラーク性歯肉炎
2.非プラーク性歯肉病変
3.歯肉増殖
-薬物性歯肉増殖
-遺伝性歯肉増殖症

歯肉炎

1.慢性歯周炎
2.侵襲性(急速破壊性)歯周炎
3.遺伝疾患に伴う歯周炎

壊死性歯周疾患

歯周組織の膿瘍

1.歯肉膿瘍
2.歯周膿瘍

歯周ー歯内病変

歯肉退縮

咬合性外傷

1.一次性咬合性外傷
2.二次性咬合性外傷

これまでばらばらであった歯周病の分類を日本歯周病学会が委員会を立ち上げ、統一した歯周病分類を発表しました(2006)。アメリカ歯周病学会も歯周病分類を発表していますが、日本のそれとは異なります。差があるのは人種差というより、それほど歯周病の分類が難しいということで、考え方によって分類方法が異なる、あるいは明確に定義できる検査法が未発達ともいえます。
通常は慢性歯周炎に分類されることが多いのですが、比較的若い人では侵襲性(急速破壊性、以前は若年性歯周炎などとも呼ばれていた)と分類される方もおられます。
また喫煙や糖尿病は歯周病を悪化させる要因として知られています。
その後2017年アメリカ歯周病学会、ヨーロッパ歯周病連盟ワークショップにおいて歯周病の新規分類が策定され、日本でもこの新しい歯周病分類が用いられつつあります。

歯周病の進行度による症状と治療方法

  1. Step01歯肉炎

    歯茎にのみ炎症が起きていて、歯槽骨にまでは影響が及んでいません。なかなか症状に気付くことができず、腫れや出血はあるものの痛みはないため放置してしまいがちです。次の「歯周炎」にならないよう、ぜひ歯肉炎の段階で定期的に歯科医院へメインテナンスに通い、健康な歯茎を取り戻しましょう。

  2. Step02軽度の歯周病

    歯肉炎が進行した「軽度歯周炎」は、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めるのが特徴です。歯周ポケットも2~4mmと徐々に深くなり、よりプラーク・歯石が溜まりやすい傾向にあります。ブラッシングだけでは改善が難しいので、歯科医院で歯垢や歯石を除去しましょう。

  3. Step03中度の歯周病

    歯周ポケットが4~6mmと深くなり、プラークや歯石が奥まで溜まっている状態です。歯槽骨が溶かされ、人によってはグラグラと歯が動いたり、噛んだ際に痛みを覚えたりします。この段階なら、まだ歯を守ることはできます。ご自身の健康のためにも適切な治療を受けましょう。

  4. Step04重度の歯周病

    歯を支えている骨(歯槽骨)がほとんど溶けていて、歯を触るとグラついているのが確実にわかる状態です。歯周ポケットは6mm以上と非常に深く、プラーク・歯石が大量に付着しているため、口臭もひどくなっていることがほとんどです。重度歯周炎を放置しておくと、歯が抜け落ちるリスクが高まります。

当クリニックの歯周病治療

歯周病治療および口腔内の健康管理において、当院は歯科衛生士の担当制を採用しています。 一人ひとりのお口の状況をもとに医師が治療計画を立てて、歯科衛生士がサポートしていくことで、効果的な歯周病の対策が可能です。特に歯周病は自覚症状を覚えることが少ないため、歯周病リスクが高い場合は必ず患者様に現状を説明いたします。 歯周病治療に関して、疑問点やご要望などがあればお気軽にご相談ください。必ず患者様が治療計画に納得していただいたうえで、治療に進むことを心がけています。

リグロスを用いた歯周組織再生療法

リグロスとは

歯周病の進行によって歯周組織が失われた場合、自然に回復することはありません。しかし、リグロスという薬剤を使った「歯周組織再生療法」を行えば、歯周組織の再生効果が期待できます。歯周組織が元の状態に近い所まで回復できれば、再度歯をしっかり支えられるので、歯が抜ける可能性が低くなります。

リグロスの効果

リグロスは、薬剤が持つ成長因子によって破壊された歯周組織を再生させる治療法です。歯周組織周辺に細胞や血管が再形成されることで、栄養が送り込まれます。結果的に歯槽骨などの歯周組織が再び作られるのです。

リグロスを用いた治療の流れ

リグロスは薬剤単体で効果を発揮するわけではありません。フラップ手術(歯肉剥離掻爬手術)と併用して行うのが一般的です。まず歯肉を切開し、通常のスケーリングでは取り除けなかったプラーク・歯石などを除去。その後に歯槽骨欠損部にリグロスを塗布していきます。歯肉を縫合し、歯周組織の再生を促します。

歯周病の再発を防いで、健康な歯ぐきを維持しよう

歯ぐきの状態、汚れの付着やブラッシングを定期的にチェックします。

歯周治療の基本治療が終わった後、あるいは歯周外科処置が終わった後には、再発を防ぎ健康な歯ぐきを維持するためにメインテナンスを続ける必要があります。歯周病は非常に再発しやすく、また病気の悪化が自分ではほとんどわかりません。そのために、いったん病気が改善したようにみえていても油断ができません。継続して定期的に歯ぐきの状態を監視、チェックすることで病気の再発する可能性を低くすることができます。

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ちょっと息抜きしませんか?過去にまとめたブログです。

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